大黒様

大黒様


通称大黒さん、(大黒天、大黒様)と称されています。
七福神の大黒天は、福徳や財宝を与える福の神ですが、原形は闇の神様です。
大黒は梵語の摩訶迦羅(マハー・カーラ)の訳です。マハーが大で、カーラが黒です。
お寺さんなどでは、マカカラ福寿尊天と言うところもあります。

ヒンズー教ではシヴァ神の化身で、シヴァ神が世界を灰にする時、この姿になるとされています。
また姿も七福神の大黒さまとはかなり異なり、恐ろしい姿をしています。
曼荼羅の中に描かれている大黒天は後者に近い姿です。密教では自在天の化身です。

七福神の大黒さまは、狩衣のような服を着て頭巾をかぶり、右手に打出の小槌、
左手に大きな袋を背負い、米俵の上に立っているのが一般的です。
俵に乗っている由緒は「毎日ご飯を供えてお参りすれば、一生、食に不自由はさせない」
というお告げあった話が残されており、米俵と結びついたようです。
食堂や台所にまつられることが多く、そこから転じて寺の婦人(僧侶の妻)を大黒さまと
呼ぶこともあります。また建物の中心となる太い柱を大黒柱と呼びますが、
これは大黒さまが天・地・人を守る事から屋台骨を支えるものをこのように呼びます。

神道では大国主命(おおくにぬしのみこと)と大黒天を結び付け、大国天とすることもあります。
神社にまつられる七福神では大国天が多いようです。